書籍『わたしの骨はどこへいく?』

お疲れさまです(^^)

今回は、タイトルが気になって手に取った一冊をご紹介します。

「終活」と聞くと、遺言書や相続、お墓の準備を思い浮かべる方が多いかもしれません。けれど、安田依央さんのエッセー『わたしの骨はどこへいく?』は、その一歩先にある問いを投げかけてくれます。

「私は骨になったあと、どこへ行くのだろう?」

読み進めるうちに、この問いは「誰が私を見送ってくれるのかな」「私の希望は誰に伝わっているのかな」という問いでもあることに気づかされます。

著者の安田さんは元司法書士でもあり、様々な不安に対して「見守り契約」や「死後事務委任契約」、「成年後見制度」など、将来への備えとなる制度もご紹介されています。

私が相続のご相談をお受けしている中で感じるのは、「亡くなった後のこと」を制度として準備する方は増えてきた一方で、「自分はどう弔われたいのか」「遺骨をどうしてほしいのか」というお気持ちまでは、ご家族に伝えられていないことが少なくない、ということです。

遺言・相続をテーマとした鹿児島天文館まちゼミでお話させていただいたのですが、私の母替わりだった祖母は、入院先で脳梗塞を発症しました。前日まで会話していたのに、翌朝には意思の疎通ができなくなってしまい、すぐには受け入れることができなかったことをよく覚えています。
祖母から延命治療についての希望を聞いたことはありませんでした。胃瘻をするのかといったことなどを、家族と相談しながら、「祖母はどう望むかな」とかなり悩んで、最終的には祖母にかわって判断することになりました。

その経験もあって私自身はエンディングノートをパソコンで作成し、内容を見直すたびに修正して該当箇所をプリントするようにしています。
エンディングノートには、財産のこと、延命治療についての希望、ペットのことなど、様々な項目があります。
自治体が発行しているもの、市販のもの、インターネットで入手できるものなど、様々な種類がありますのでご自身が使いやすいものを選んでみられるのがよいかと思います。

法律で定められた事項について法的効力を持たせることができる遺言書と、法的効力はありませんが、ご自身の想いや希望を自由に記載できるエンディングノート。それぞれの役割は異なりますので、補い合う形で併用されることをお勧めしています。

こちらのエッセーは、「制度を知るための本」というよりも、「自分はどう生きて、どう見送ってもらいたいのか」を考えるきっかけを与えてくれる一冊でした。

遺言書やエンディングノートを準備するときにも、ぜひ手に取っていただきたい一冊です。

わたしの骨はどこへいく?/安田依央/タニグチコウイチ | 集英社 ― SHUEISHA ―

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